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先ほどの自己紹介の内容を思い出してみる。
話すことといえば仕事か趣味か、
住んでいる場所のことなど、
当たり障りのないことに決まってはいるのだが。
ところが彼は、
メンバーリストにじっと目をやったまま動かない。
心なしか斜めに座っていて、
あさ美の方を向こうともしないではないか。
「あのぉ……」
話しかけようとした瞬間だった。
隣の若い女性の前の席が空き、
あろうことか
「次、
お話ししてもいいですか?」
とずれていってしまった!
(ここはウェイティングサークルかよー!)
心の中で叫びながら席を立ちドリンクバーへ向かう。
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