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それにならっておれも箸を持って手を合わせるが、目線が痛い…だれって伊織の。
いつのまにやら椅子を持ってきて俺たちのテーブルに落ち着いた伊織はにこにことおれをずーーっと眺めている。
「あ、の…そんなにみられてると食べにくい、よ…?」
「ああ…すみません刹那。あまりにも可愛らしいのでつい」
綺麗に微笑む姿に流されそうになるが結局目線は逸らしてくれない伊織に苦笑いする。
説得は諦めていただきます、と厚切りのお肉を頬張る。お、おいしい…!
「ふふ…そういえば刹那、あのあとは大丈夫でしたか?」
「?あのあと…っ、ごほっ」
一瞬なんのことかわからずに一時停止してしまったが、エレベーターの中でのことを指しているのだと気づいた瞬間思わずむせてしまう。
いや、忘れてたわけじゃないけど、なんていうか、色々ありすぎてね!?
「ん、…みず」
「っ、ありがと、」
銀髪くんがすかさず水を渡してくれてなんとか肉を流し込む。
伊織は背中をさすってくれるのはありがたいけど原因でもあるんだからな!
「だ、いじょうぶだったけど、もうああいう事しないでね?」
「もうしちゃ駄目なんですか?」
「う、うん…」
またあんなことがあれば慧くんが爆発するのは目に見えているし、今度こそ催涙スプレーとかスタンガン持たされてしまう…
そもそも誰とでもああいう事するのはよくありません!不健全!
そう強い意志を持って伊織と相対したはずがスッと真顔になるのが怖すぎて目から何かが出そうだ…
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