序章

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 明日っていつ来るのだろうか。0時を越えたら。違う気がする。でもそれは、現実的な明日になる。  昨日って何故来ないのだろうか。過去には何故戻れない。やれなかった後悔や、逆にやった事をやらなかった事にしたいなんていう後悔は誰にだってある。だから、あれを取り消したいなんて思った。  世界というものは、なんともせこく不条理な気がする。それはこの世界に生きている人間の何人かが思っている事であろう。  何故人は生き、死ぬのか。誰にも答えは分からないだろう。だって、それぞれ胸の中に答えがあるのだから。生きる理由に死ぬ理由。  どいつがどんな理由で生きようが死のうが知ったこと無いのだが。  死後の世界というものを考えた事があるだろうか。昔の人は、あの世や極楽浄土等と死んだ後も世界があるという考えがあったらしい。何故生きているだけでも苦しく、しんどい、そんな世界なのに、また死んだ後も世界が存在するだなんて考えるのだろうか。  どうせ、ロボットや人形と同じなんだ。人間も動かなくなるだけだ。燃料が無くなり、今まで動いて生活していた事が嘘かのように死ぬのだ。  分からない事だらけだ。無知な自分が悲しくなる。
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