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「はい……」と、涙ぐみ、サーモンピンク色のハンカチを頬に当てる、花園 華子。
「ご両親から見た、お嬢さんの様子は、よくわかりました。続けて、弟の奏多さんのお話もお伺いさせていただきたいのですが。
えーと、彼は今どこに?」
御手洗は、キョロキョロと四方八方を見渡した。
ここ、畳四十畳分の広さのリビングに、その姿が見えないからだ。
「奏多なら、自室に閉じこもっております。
相当ショックが大きいようで…」
華子が答えた。
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