二章:昴くん~Friend~

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早いもので僕が転校してから2ヶ月が過ぎた。 その2ヶ月は僕にとってはまさしく、「怒涛」だった。 まず最初の一週間はロクに教室からでることができなかった。 動物園のパンダ&記者会見の如く、朝学校に来れば朝読書の時間までず~~っと質問ぜめ。 お昼も他のクラスからの見物でウチのクラスは人であふれた。 おかげで僕は、未だにこの学校内部の半分も覚えられないでいる。 もし目隠しをされて三年生の教室にでも連れて行かれたら、僕はまた、迷子になるだろう。 そして最後は放課後。授業が終わってから部活が始まるまでまた質問ぜめ。 僕は卓球部に入部した訳だけど、その先輩からも多くの質問を受けた。 そんな生活もさすがに1ヶ月を過ぎれば普通に戻った。 でもそれは逆に言うなら僕の話相手もいなくなったと言うことでもある。 元々人見知りの性格もあり、自分から話しかけると言うことができないからなのだ。 智美さんは気を使ってたまに話しかけてはくれるが(彼女はなんとウチのクラスの委員長だったのだ!)普段は女子と話している。 昴くんは――。 昴くんは相変わらずだ。 今日も今日で音楽を聞きながら机に突っ伏している。
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