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無理もない。昴くんがいるのは四階だ。
僕がもう少し体つきがよかったら昴くんも安心できただろう。
少し迷ったあと、昴くんは窓に手をかけ、飛び降りようとする。
僕は昴くんの真下に入り、いつ昴くんが落ちてきてもいいように身構える。
「行くよ!!」
昴くんが合図して、その身を宙に投げ出す。
「うわ!」
見事昴くんを抱き止めた……けどその衝撃で僕たちは倒れ込む。
「いててて……」
痛みでほんの少し動けなくなる。
ようやく動けるようになり、僕は手をついて……。
むにゅ
何か柔らかいものが僕の手のひらにあたる。
なんだろう?ちょうど僕の手のひらに収まるくらいの小ぶりななにかが……。
僕は手の先をみる。
僕の手のひらはちょうど昴くんの胸の上にあった。
あれ……?昴くんの胸は男の硬い胸とは違い、今まで感じたことのない柔らかさだ。
「手……離して……」
ずっとそうしていると下になっていた昴くんが顔を赤らめ、とても恥ずかしそうに言う。
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