五章:想い~Shooting star~

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でもこのままじゃ、僕はこの想いに潰れてしまう……。 明日……明日、僕はこの気持ちを昴くんに伝えよう!! そう考えると少し楽になった気がする。 全ては明日だ! 今日はいつもより早めに家をでる。 昴くんよりも早く学校についているはず。 ドアの窓から中を見れば誰もいない。 よし……。僕は深呼吸して教室に入る。 「!!」 いつもと変わらない教室。しかし、一つだけいつもと違う所があった……。 それは――。 黒板にデカデカと書かれてた、 【人の心を盗み見る妖怪昴】 の文字。 誰がこんな落書きを書いたんだ!! 昴くんのことなんて何にも知らないその落書きを見て、僕は無性に腹がたった。 大股で黒板に近づく。 ガラッ 僕が黒板の落書きを消そうとした、まさにその時、扉をあけて昴くんが入ってきた。 昴くんから見たら僕がその落書きを書いたように見えたかもしれない…… 昴くんは唖然とした表情からしだいに瞳に涙をいっぱいに浮かべる。
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