五章:想い~Shooting star~

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「……信じてたのに……」 「待って!昴くん!!」 昴くんはそう呟いて教室を出ていく。 慌てて僕もその後を追う。 教室を出た昴くんは階段を登って、どんどん上へ上へと向かって行く。 このまま行くとたしか……。 ――屋上―― まずい……。 僕の頭の中で最悪の予感がする。 僕はこれ以上昴くんとの差が広がらないように必死に走る。 思った通り昴くんは屋上に出た。 「昴くん!」 「来ないで!!」 少し遅れて僕が屋上に出ると、昴くんはフェンスを背にして立っている。 まさか! 「来ないで!……それ以上近づいたら、僕はここから……」 チラリと後ろを見る昴くん。 「イヤホンを外して話を聞いてよ昴くん!」 「何にも聞きたくないよ!本田くんも……みんなと同じで僕をあんな風に思ってたんだね……」 「違う!」 「じゃあ!じゃあ……あの黒板の文字は何?」 涙を流しながら昴くんは僕を見る。 その目は裏切られた絶望感でいっぱいだった。
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