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じりじりと照り付ける太陽を恨めしそうに睨み返そうと思いつつも、とてもじゃないが直視は出来ない。
サングラスを掛けても、きっとこの太陽を見る事は出来ないのだろう。
混鏡世界特有の異界化の影響もあり、島自体が肥大化し、気象条件も極端なものとなっているからだ。
――ま、肌が焼けそうな程に気温が高いのは、単純に火山に近付いたからだろうケドな。
数キロと離れていない場所には、最初の海岸で遠目に目視出来ていた活火山の姿が見えた。
こうも極端な気温の変化に気付いたのは、きっと天然のトンネルである獣道のお陰だろう。
思い返してみれば、獣道を進んでいた時はひんやりと気持ちの良い風が吹いていたものだ。
それにしても暑い……焼ける。熱い……溶ける。
二人とも辛抱堪らないのか目配せをすると、大型植物の葉が垂れて出来た日陰に無言で移動する。
あまり涼しいとは思えなかったのだが、それでも直射日光に晒されるよりはよっぽどマシであった。
ただでさえ気分の優れない混鏡世界の渦中では、歩く事でさえ体力をゴリゴリと削っていくのだ。
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