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彼の心の声と共に、一瞬だけ林道があの3人組を殴り倒す光景が見えた。
「どこで拾った?」
「痔で悩んでそうな奴らが落としていったんだ」
「だったら僕じゃなくてそいつらに返してやれよ」
「お前が返したいなら返してやれ」
林道は表情一つ変えず偉そうに言った。
僕は林道を睨んだ。
「礼を言うつもりはない」
林道はハンバーガーを咀嚼しながら言った。
「礼を言う必要がない」
僕は林道の胸ぐらを乱暴に掴んだ。彼は動じることなく低い声を出した。
「なんだ。やんのか? 俺と喧嘩しようなんて百年……いや、千年……いや、万年……万年? 万年筆って一万年使えるの? だとしたら俺は万年筆に対する考え方を改めなきゃならない」
僕はなにも出来ず小さく死んでいく。それでもなにか出来ることがあるかもしれない。
「林道君、どんな女の子が好き?」
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