9人が本棚に入れています
本棚に追加
「…と言うわけです。」
自分達の作戦を説明し終わると、相手の少年は落胆した顔をした。
けれど、少女は違っていた。
納得ができず、愛羅に食って掛かった。
「何よ!?
結局偽物(ダミー)を作っただけで、あとはアラン様に任せっきりじゃない!
おんぶに抱っこもいいところだわ!」
何としてでも愛羅を認めたくないのか、今回の模擬戦の趣旨すら忘れているようにも見える。
そんな様子を見た先生も、大きく肩を落とした。
「そんな事じゃ、お前に評価をしてやることは出来ないな。」
「何でですか!?」
先生の言葉にも納得ができず、ただ愛羅を睨むだけ…
「だって、本当のことじゃないですか!
彼とも協力して、自分の使える魔法だって使いました!
何がダメなんですか!?」
まるっきり自分の非を認めようとしない…
これでは、模擬戦の価値もないだろう…
「この模擬戦は、勝ち負けで評価を出すものではない。」
最初のコメントを投稿しよう!