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「このまま、空中戦を続けるのは魔力の消耗に拍車がかかるだけだ!
降りて地上戦に持ち込むぞ!」
「うん!」
自分の前を進むアランに、愛羅は指示を受け地上へ降りていった。
降り立った場所は、草が青々と茂った平地…
「ここなら、思う存分魔法が使えるだろう。」
「でも、ここじゃすぐ見つからない?」
追っ手がすぐに追い付いたりしたらと思っているのか、愛羅は辺りを警戒しながら見ている。
(こいつ、模擬戦をまだ数えるほどしかやってないはずなのに、もう状況把握力をつけてやがる…)
自分とは対照的にソワソワしている愛羅を見ながら、アランはそんなことを考えていた。
「今すぐやつらが追い付いてくるとは思えないな。
これでも魔力の減りを考えながら、ある程度飛ばしてここまで来たからな。」
「そっか…」
アランに言われ、少しだけ愛羅はホッとした。
自分が足手まといになっていたら、どうしようかと思っていたのだ。
「それにしても、お前、相変わらず反感買ってるんだな。
相手の女子、お前のことすごい睨んでたぞ。」
遡ること数時間前──
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