第1章

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「遅刻!もう来ないかと思った」 文句の声に、泣きそうな音が混じっている。 「ゴメン!」 乱れる息を整えながら、頭を下げた。 「でも、ちゃんと間に合っただろ?まだ23時57分!」 俺は頭を上げて、Vサインをする。 ギリギリ2月14日。 「ギリギリすぎだよ!もう・・・バカ。何かあったのかって心配したじゃん・・・」 最後は消えそうな小さな声。 可愛い。 そんな風に思ってくれるこいつは、俺の大切な恋人。 30歳も年下の、18年前に出会った・・・恋人。
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