2.調査

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 楓の家を訪問する玲奈。 ピンポーン──インターホンを鳴らすと、中から写真の女性が出てきた。 「どちら様?」 「五位堂の妹の玲奈です」 「五位堂って、岬の?」 「はい」 「妹がいるなんて聞いてないわよ。ま……入って」  玲奈はリビングでソファに腰掛ける。向かい側には楓が座る。 「それで、何の用かな?」 「実は姉に他殺の疑いがありまして……」 「え!? 自殺じゃないの!?」 「当時、監視カメラが正常に作動しておらず、遺書も不可解な点があって、他殺の可能性もあるなと思ったんで、調べてるんです」 「ふーん」 「それで、八坂さんは姉が亡くなった時、どこにいたんですか?」 「私を疑ってるの?」 「いや、これは関係者全員に聞こうと思ってます。さっき警察で捜査記録を見てきたんですけど、亡くなったのは一週間前の金曜日で午後八時ごろなんですけど、その時間は何してました?」 「仕事をしてたわ」 「その仕事ってのは?」 「水商売よ。私、今帰ってきたところで眠いの。寝かせてくれる?」 「それはすみませんでした。ですが、まだ聞きたいことがるので申し訳ないですがお時間を下さい」 「わかったわ。あの子のためにもなるだろうし、少しだけなら」 「ありがとうございます。では、最近、姉に何か変わったことはありませんでしたか?」 「特に何も?」 「では、何か言ってませんでしたか?」 「……? そういえば、近々大金が入るかもって。どうせ宝くじでも買ったんだと思って気にしてなかったけど」 「大金、ですか」 「ええ。詳しいことはわからないわ」 「そうですか。では、姉が誰かに恨まれるようなことは?」 「……わからないわ」 それより──と、続ける楓。「岬、本当に殺されたの?」 「怪しい点がありますからねえ」 「……そっか。何かわかったら教えてね」 「はい」  玲奈は楓の家を出た。 「さて」  玲奈は再び五位堂家を訪問した。
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