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「それは解るけど、イヤだって言ったらどうする?」
「んなっ、(この性悪の根暗魔法使いがっ!)」
「……ほら、僕って性悪の根暗な魔法使いだし」
そう言って、フッと微笑む姿は 言ってることとは反対なのに 妙に 様になっている。
穏便に事を進めようと、せっかく ここまで来たのに……
「…………」
「こっちだって考え「あーあ、……緋涙石も蒼月石も他も 全部真っ黒だし」」
……あたしの魔力が 全てを染めているんだ。
髪の毛も真っ黒になっちゃったし。
「……別に構わないけど」
「ほ、ほんとっ!」
「ただし……」
「そんなの、了承するわけないでしょ!!!」
「使えないなら 魔力の逃がし方くらい覚えないと、今度は半壊くらいじゃ済まないから」
「くっ、」
修行とかあるんだったら、森なんかに引き籠もってないで十年前に言ってよ……ほんと、いい性格してるわ。
そしてこれが、あたしと この魔法使いの 始まりの話だったりする ――…
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