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僕は、闇の中にいた。
そこに僕は存在しているのか、存在していないのか。漂っているのか、静止しているのか。
そもそも生きているのか、死んでいるのか。
それすら分からずにいるような、けれど、僕には心地いい。
なにも聞こえず。
なにも起きず。
なにも感じることもない。
いつからだったのだろう。僕が殺してほしいと願い始めたのは。
・・・・・・。
父さんと母さんが男たちに連れて行かれた時から?
・・・・・・。
姉さんが僕のことを憎むようになってから?
・・・・・・。
僕が、僕自身を疑い始めてから?
・・・・・・。
わからない。それだけがどうしても、わからない。
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