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「うあっ!!!」
僕は突然、腰に強い痛みを感じた。
「う、ぐうっうぅ・・・」
僕はモゾモゾと体を動かしながら呻く。
「うぐぐって、えっ?」
そこは白く、そこらじゅうに正八角形が赤い線で敷き詰められた世界だった。それに気付いた僕は、少し驚き、唖然とする。
そしてもうひとつ、僕はキヅク。とてつもないイヤな事実に。
「痛みがあるってことは・・・」
おそるおそる自分の手を視界にもっていく。そこには僕の手が存在した。
「えっ・・・そ、そんな・・・」
自分の手を心臓にもっていき、確認する。ドクッ、ドクッ、と一定の速さで感じる音は、僕を簡単に絶望させた。
生きているのだ、僕は。
「ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」
僕は思わず叫ぶ。
僕は僕自身が怖かったのだ。
確かに僕はあの時落ちて、痛みを感じていた。つまり、落下した体は少なくとも即死したはずなのだ。
にも関わらず、僕はここに存在し記憶もある。
世界が違うようだとしても、僕はそれが嫌だった。
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