0人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、僕は頭を抱えてうずくまる。
「チクショウ、チクショウ、チクショウ、・・・」
悔しかった。初めて感謝したことも、あの時のこと全部が嫌になってくる。
そして、涙が次々と流れだす。
その時、僕は他のものの存在を無意識に感じ取る。
(・・・こっち・・・・・・)
「えっ?」
僕は顔をあげて、頭の中に響くような声を聞く。
(・・・・・・・・こっち・・・・・・)
また、響く。僕を呼んでる?
「ここにいても、しかたないか・・・」
僕は涙を流しながらも、歩き始めた。
存在を強く感じる方へと、ゆっくり進んでいく。
「なんでだろう、この不思議な感じ・・・。とても懐かしい感じだ・・・」
何故かはわからないけど、僕は存在を感じ取ることができる。
ゆっくりと景色が変わらない世界を歩いていく。
最初のコメントを投稿しよう!