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次は、……同時にすればいいとでも言うのだろう。
「別に、………それは俺たちと一緒にいたってできるだろう!?」
予想した発言に、私は即、反論する。
「いいえ、私は普通の家族がいいの。あなた達と一緒にいたら、それは絶対に出来ないわ。」
雨が少しずつ強くなってくる。
もう行かないと、あの子達が寂しがってしまう。
私は向き直り、また、歩き始める。
すると、肩をガッと掴まれた。
「待てよ……俺にだけ、何で黙っていたのかぐらい………教えてくれよ……。」
「…………」
私は思いっきり回転しながら、相手の腕を手で押して、私の肩を掴む手を無理やり離す。相手も当然、抵抗するが関係ない。私はそのままの体勢から相手の腹にめがけて、足を伸ばす。すると、相手は吹っ飛んでしまった。
雨が本格的に降り始める。
呻く仲間だった人を横目で見、私はもう一度向き直り、歩き始めた。
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