過去の僕達 1

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 「午夜に降る小雨の中で」 眼に映る 雨夜に濡れる光景の中で 哀しそうに私は泣いている 耳に聴く 辺りを走る雨音達は 幸せそうに消えていく たった 独りで過ごす世界の私は 今の私と同じなのか 私のユーモアは ただ無言でいるだけだ 雨水は ひたすら水溜まりを作り 私たちに問いかけながら そっと、撫でるように 私たちを清めていく ただ、静かに 腕に当たる 多分、冷雨は私と同じでしょう ただ、冷たいだけで 泥の香り 多分、慈雨は私と違うだろう 無心に、育むだけで あなたは いつからこれを続けてきたのか 私を待ってくれていたのか あなたは答えずに降り続けるだけ 今も、これからも 雨水は ひたすら水溜まりを作り 私たちに問いかけながら そっと、撫でるように 私たちを清めていく ただ、静かに 雨水は ひたすら水溜まりを作る 答えを待ちながら そっと、触れるように 抱きしめるように、そっと ただ、静かに 私たちは見守るでしょう 何度生まれ変わっても どんなに遠くても いつまでも、ずっと
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