Loop7

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今日の私はいつもの私と一味違う。 「どっか行くの? その大荷物」 朝一番ロッカーローム、同期の友達の奈々ちゃんに首を傾げられた。 「あっ、うん、ちょっと友達の家にね、あはは」 慣れない言い訳は、すぐにボロが出る。ニヤリと口角をあげた奈々ちゃん。 「彼氏ですねぇ? ラブラブ~」 「あっあははっ、うん、まぁ、そう……かな」 「いいなぁ~、奈々も彼氏欲しい~」 「あれ? 奈々ちゃん、彼氏いないんだっけ?」 すっごく可愛いのにな……私よりも全然女子力ありそうだし、いつもいい匂いだってする。制服に着替えながら尋ねると…… 「この間、別れちゃいました、やっぱり、同い年はだめですね」 「そうだったんだ」 「やっぱり付き合うなら年上ですね!」 「そう、なの?」 お付き合いした経験は過去にないので、比べられない私。コージとの交際はまだ始まったばかり。恋愛初心者ですけど、何か? 「いいなぁ、実尋ちゃんは~」 「えっ、何が?」 彼氏がいるって言ったから? キョトンとした私に、奈々ちゃんは恨みがましい瞳で一言。 「指導が菅沼先輩で~♪」 「えっ……」 かたまった私。 「好みのタイプなんですよね~♪彼♪」 「……」 「彼女とかいるのかなぁ?」 「………さ、さぁ」 私です、とは言えなかったチキンの私。奈々ちゃんとも、やっと話せるようになった仲なのに……い、言えない……絶対に…… 「今度、聞いてみようっと♪」 めげない奈々ちゃんは、悪巧みをするような笑みを浮かべ、ゆさゆさ揺れそうな大きなお胸をシャツの中にしまった。 「……」 いろんな意味で目が点の私。自分の目にちらりと視線を向け……小さく息を吐いた。
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