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〈葉月潤.side〉* * *
朝食を済ませた俺たちは、喫茶店のテーブルを囲み話し込む。
「さっそく行くんスよねリーダー!」
正人は朝から元気だ。
リーダーがお茶を飲み干してから正人に釘をさす。
「いいか正人、勝手な行動はすんじゃねーぞ」
「わかってますよリーダー」
へらへら笑って頷く正人。めちゃくちゃ心配だ…。
続いてリーダーは篠岡さんに視線を移す。
「あと、悪りぃけど篠岡は留守番な」
「…!」
リーダーの隣でお茶をすすっていた篠岡さんは、ガーンというリアクションのまま固まってしまう。
「…いや、やっぱ危険かも知れねぇし。ごめんな篠岡」
「…わかった」
しゅんと落ち込んで小さく頷く篠岡さんに、困った表情のリーダー。
まぁでも、篠岡さんは危険な目にあわせられないよな。でも、1人で留守番させるのも心配だ。
「リーダー、オレも留守番したいんですけど、いいですか?」
手を上げてそう言ったのは神楽だった。
てっきり神楽も来ると思っていた俺は驚く。
「実は昨日動きすぎたせいで酷い筋肉痛なんですよ~」とか言いながらわざとらしい笑顔を見せる。
昨日とは打って変わり今日の神楽には行動力がないようだ。
相変わらず自由気ままな性格してるな…。
まぁでもあまり神楽の側に居たくなかったし、丁度いいかもしれないと、俺は密かに安堵した。
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