第1章 ★ 「復讐」とは「正義の実現」 !

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しかし、やっぱり、何も見えないし、誰もいない。 「鬼畜」にも、恐怖心が起きる。 瞬間、首筋に「冷気」を感じる。いや、それ以上に 倒れながら、激痛を感じる。 息を吸うのが苦しくなる。意識が朦朧となりながら、 「やはり、神の化身の透明人間は居るんだ」と 思いつつ、息を引きとる。 翌日、あの被害者の「幼女」の墓の周りを、 新種の美しい蝶・「TSF蝶」 (「タイム・スペース・フリー」)が舞っていた。 「透明人間の男」は、その墓のそばで、「見事に」 その身を「消していた」 ! 富士の樹海で、「男」の肉体が発見されたのは、 その「不思議な犯人不在の事件」後、3年が経過していた。 富士の雄姿は、初冬の初雪にうっすらと覆われ、 日本の新年を、それまでの数千年と寸分も違わず、 「笑み」をこぼし、「今年も地上の平安を !」と 語りかけていた。 ★ 「所詮、人間なんて、宇宙の存在にとり、限りなく 無に近い存在なんだ」と、どこからか「天の声」が 聞こえてきた。                  (続)
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