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マジックプログラムは大まかに三種類ある。
一つは、発動型。
人の肉体を通して発動する魔法。
火を放ったり、肉体を強化したりはこれだ。
次は装備型。
武器などの道具に、あらかじめ組み込んでおいて、その道具自体に魔法を発動させる。
あとは、感染型。
稀なものだが、使用型の一種が、人と人とのふれあいなどで、誰かの体そのものにマジックプログラムが、感染するときがある。
基本は無害なのだが、たまに、危険なものもあるのだ。
極端に言えば、死ぬ。
そんな装備型のマジックプログラム、貫通力強化魔法と、消音魔法を発動した。
狙撃は、自分の腕でなんとかする。
発動を確認し終えて、すぐに、引き金を引いた。
音もなく、銃弾はリバティイーターの額に吸い込まれ、果実を潰すように、中身がはじける。
そして、リバティイーターは静かに雪の上に沈む。
マジックプログラムが停止したのを確認して、スナイパーライフルを背負いなおす。
このあたりに、敵はもういないようだ。
基本、リバティイーターと人間は同じ場所にはいられない。
リバティイーターには、絶対に人間を殺そうとするプログラムが埋め込まれている。
奴らでさえも、そのプログラムを解除できない。
爆弾や地雷など、使い捨ての兵器のような利用方法しかないのだ。
何もかもを壊滅させる気持ちで放置することしか。
一応、近くにいないのなら、ある程度誘導することは可能のようだが、難しいらしい。
だから、マジックプログラムが使えない以上、リバティイーターは居ないし、リバティイーターが居た限り、敵兵は居ないはずだ。
俺は、崖をクラッククライミングしながら、その場所におりた。
追跡部隊の遺品を見て、あの少女を探すためのヒントになるものは無いか調べた。
すると、一つの電子機器を見つける。
そこには、少女の顔写真が添付されているデータが入っていた。
まだ、ジョージから、少女の名前を聞いていなかった。
ほかの詳しい情報も教えてもらっていない。
おそらく、ロシア軍が意図的に情報を公開していないのだろうけど。
俺は、暗号をすばやく解読したが、ロシア語が読めなかった。
諦めて、情報端末を起動して、無線モードにし、ノアにこーるする。
「ツバサ、今からそっちにデータを送る。解析を頼む」
『了解、ボス』
情報解析からオペレートなど様々な仕事をこなせるのがツバサだった。
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