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「まさか、こんなところで出会うとはな」
バレンタインの夜、一人の男が女児に話しかけた。
「…………」
女児は男の呼び掛けに答えず、ただ街を見下ろす。
聞こえていないはずがない。
あえて振り返ろうとしないのだ。
「これこそがまさしく運命というものだな、『ジョジ』」
「ああ、わかってるさ。あんたと俺……いや、俺の一族は戦う運命から逃れられねえ」
ジョジは立ち上がり、男と向き合う。
「さては、こいつが欲しいんだろう?」
「そうだ! そのチョコレートとやらを手に入れるために、今! ためらいもなくきさまを惨殺処刑してくれよう」
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