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私は岡の上の住宅街に続く階段の上に座り、お兄ちゃんが通りかかるのを待っている。
あ、お兄ちゃんだ!
階段の上でキョロキョロと周りを見渡していた私の目に、お兄ちゃんの姿が映る。
「お兄ちゃん! 」
「え!?カ、カリナちゃん?」
「こ、これ、受け取って」
私は胸に抱えていた箱をお兄ちゃんに差し出す。
「僕が貰って良いのかい?」
「うん、カリナがお小遣い貯めて買ったの」
「ありがとう」
お兄ちゃんは嬉しそうに箱を受け取ってくれた。
「お兄ちゃん、また明日ね」
私はお兄ちゃんに手を振り、階段を駆け下りる。
階段を駆け下りてから上を見上げると、お兄ちゃんが感激の表情で箱を抱えているのが見えた。
中身は先月近くのスーパーで安売りしていた、板チョコ何だけどね。
でもこんな事でお小遣い3万円ゲットか、止められないなこの商売。
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