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警備室を乗っ取ったのであろう1人をケイトが片付けたとして、これであとは、リーダーの板東まさぎという男を処理すれば、今回のミッションは完了ということになる。
最後の赤いシルエットが、会議室へのドアに浮かんでいる。
しぎなはBSAを背後に従えて、そのドアの前まで詰め寄った。
「止まれ!」
室内から板東と思われる声が上がった。
「人質がいる!
銃を捨ててゆっくり入って来い!」
どうやら向こうもこちらが見えているらしい。
赤いシルエットは青いシルエットの後ろ側から銃口を突きつける体勢となっていた。
こうなると、無駄に刺激しないほうがいい。
「分かった、今、銃を置く」
言ってしぎなはハンドガンを床へ置いた。
「入るぞ」
片手を上げつつもう一方の手でドアのセンサーに触れる。
ドアがスライドして開くと、両手を上げてゆっくり室内へ踏み入った。
BSAを通路に残してドアが閉まる。
中は長方形の部屋。
机とイスがすみに追いやられ、床に手足を縛られた3人の男女、作業服の男の腕に首根を捕まえられた女、皆スーツ姿で生存していた。
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