・第1話〔3〕

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  検出したのは、遠ざかってゆく何者かの足音だった。     「追うぞ……!」      しぎなが率先して駆け出した。   しかし、音源までの予測距離メーターがすでに100mを越えている。   たとえフルコーダーのコンビであったとしても、追い付くには少し厳しい数値だ。   逃亡者が本当に目的の人物なのかはまだ分からないが、手掛かりがつかめることを期待して追い掛けるしかない。    分かれ道をマーカーが示す方向へ曲がって、水気のない水路を駆け抜ける。     「!」      次の曲がり角をしぎなが曲がった途端、またしても敵BSAのシルエットが目に飛び込んだ。   それも1機ではなかった。   こちらから確認できるだけでも5機以上、群れをなして襲いかかってきたのだ。     「うっ、まずい!」      ケイトも視認して、驚き声を上げた。   そこからは否応なしに銃撃戦へ突入。   2人のハンドガンとBSAの機銃が火を噴き合って、けたたましく銃声が飛び交った。     「下がれ!」      たまらずしぎなが号を出し、ケイトとともに角際に避難。  
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