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地下水路にあったのは、何者かが不法に築いたアジトということで間違いないようだった。
しぎなとケイトは周辺の安全を確認して、現場確保ののち鑑識官に引き継いだ。
逃亡者については、カゲとイッサのコンビがBSAと乗用車で追跡を試みたが、全くの空振りに終わっていた。
あと少しのところで取り逃がしてしまったことが、ただただ悔やまれて仕方ない。
こうなった以上、現場調査で何か発見されることを期待しつつ、捜査を続けるしかなかった。
翌々日の夜、しぎなは3日ぶりに家路についた。
といっても、市内にあるセーフハウスの一つで、高層マンションの一室だ。
8階にある2LDK、独り身の彼にとっては幾分持て余す広さ。
コーダーの部屋というのは物理的なものが極端に少ない。
テレビを始め、本などの記録媒体、絵画などの美術品、壁紙やフローリングのデザインに至るまで、全てインナーディスプレイによる3Dグラフィックスで表現される。
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