・第1話〔4〕

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   今のしぐさが、2人にはどうやらネコが手招きしたように思えたらしい。     「どうした急に……。 面白いから、もう1回やってくれよ」      ケイトにそこまで言われて、しぎなは何だか照れ臭くなってしまった。   もちろん顔には出していないつもりだが、捜査のためとは言え、やってしまったことにわずかな後悔を覚えるしぎなだった。     「でも、それ、ホント、何なんですか?」      未だ半笑いのとえりに問われて、しぎなはしぶしぶ打ち明ける。     「実は昨日、少女が通話中にやったしぐさなんだが、ハンドシグナルでもないらしいんだ……」     「少女が……?」      こちらの言に、落ち着きを取り戻したとえりが興味を示した。   ケイトもからかい笑いをやめて後輩と見交わす。     「ちょっと待って下さい。 それ、ハンドシグナルじゃないかも……」      とえりは言いながら、デスクに座ったまま手指で空中をフリックし出した。   何か検索しているのだろう、彼女はしばらく作業してから調べたものを開示した。  
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