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直後に無数の銃弾が乱れ飛ぶ。
「ちぃっ、仲間か!?
リングメイル、ON……!」
被弾に備え、姿勢を低くしたまま衝撃偏向機構を起動させておく。
まさか捕まえたテロリスト以外に仲間がいたとは、全くの計算外だった。
銃声がまばらになり、ようやく角の向こうをうかがえる。
男たちは皆、少女に従って通路を奥へと逃げてゆくようだ。
『発砲は避けて!
その子、丸腰よ!』
「撃ってきたのは周りだろ!
残党に気付かなかったのか!?」
『ざ、残党……?
どういうこと?』
怒り顔の課長とは、なぜだか微妙に会話が噛み合わない。
「6人だ。
あの子を護衛してる……!」
言って角を飛び出すしぎな。
最後尾の一人に照準を合わせ、ハンドガンの引き金を引く。
ズドンズドンと、立て続けに発砲したが、人影は何事もなく薄暗がりに走り込んでいった。
手応えはあったのだが、向こうも“リングメイル”などといった抗弾機能のコーディングを施しているのかもしれない。
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