・第1話 「その一言を求めて」 後編

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『竹林』と自分の名前を呼ばれた人は、 「は、はい!」 すぐにそう返事をして祥子の所へやってきた。 やってきたのは、小柄で穏やかそうな優しそうな女性だった。 祥子の元へやってきた竹林に、 「竹林、あなたこの子の担当になりなさい。実力があるのは今、作品を読んだからわかるでしょう。」 と祥子が言った。 その祥子の言葉に、 「はい、それはもちろん!」 竹林は力強く頷きながらそう言った後、 「でも三浦先輩が担当じゃなくて良いんですか?」 と聞いた。 「三浦は担当をするヒマがないわよ。それに私は三浦の次にあなたをかってるの。しっかりやってちょうだい。」 祥子はそう笑顔で言った後、 「この子は私が久しぶり逸材だと感じた子だから伸びるわ。でもそれはあなたの育て方しだいよ。希さんをしっかり育てなさい。」 竹林にだけ聞こえる声の大きさでそう言った。 それに、 「!!わかりました。・・・責任もって担当させてもらいます。」 竹林は一瞬驚いたものの、真剣な顔をしてそう返した。 その返事を聞いて、 「よろしい。」 祥子は満足そうに頷いた後、 「希さん、今からこの人と今後についての話をしてくると良いわ。」 いまいち状況を掴めず、オロオロとしている希の方を向いてそう言った。
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