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その土屋の答えに、
「そうね。はぁ・・・そうなのよ。あんたには一応、作品を見る『目』はあるのよ。でも上に立つ人間じゃないのよ。上に立てば色々とあるんだから。今回の事でそれがはっきりしたわ。」
祥子はため息を吐きながらそう言った。
そして、
「三浦の感想はさっき希さんから聞いたから大丈夫よ。」
三浦に向けてそう言った後、
「もちろん、私の目の前で希さんの作品を酷評した高宮の意見ももう言わなくて結構よ。」
と高宮に冷ややかな視線を向けて言った。
そしておもむろに立ち上がると、
バンッ!
祥子は目の前の机を思い切りたたいた。
それに、
ビクッ!
驚く祥子以外の3人。
そんな3人を見て、
「あんた達自分のした事・・・本当によくわかっているんでしょうね。未来ある若い人を潰す所だったのよ。今回の被害者の希さんはとても芯の強い子だったからよかったけれど、高宮に言われた事、態度。立ち直れない子は2度と立ち直れないかもしれないのよ!その子には熱意も才能もあるのに、それに気づかせてもらえず、自分はダメなんだと漫画にかかわることをやめてしまう子が出てきていたかもしれないのよ!その事理解してるんでしょうね!」
最初は怒りは含んでいたものの、普通に言っていたが最後の方へ来ると怒鳴り付けるようにそう一気に祥子は言った。
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