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その高宮の返事を聞いて、
「無理よ。あなたはこの仕事に向いてない。早いうちに辞めた方が良いわ。もう今の部署にもいれないでしょうし、引き取ってくれる部署はもうないわよ。今回の事はすぐに広まるでしょうから。」
祥子は淡々とそう言った。
それを聞いて、
「そ、それでも自分からは辞めません。」
高宮は震える声だったが、はっきりとそう答えた。
それに、
「そう。」
祥子はそう言った後、
「……あなたが甘やかした結果がこれよ。どうする気なのこの子?」
と続けて言った。
それに、
『???』
誰に向かって祥子が言っているのかわからず顔を上げる3人。
すると、祥子の視線は部屋の入口へと向いていたため、3人がそっちへ顔を向けるとそこには、
『しゃ、社長!』
「お、おじさん!」
この編集社の社長がドアの前に立っていた。
そして『社長』はゆっくりと祥子たちの所までやってきて、
「どうするかなぁ。」
と一言言った。
それを聞いて、
「『どうするかなぁ?』じゃないわよ。まったく、どうせ自分が結婚してなくて子供がいないからって甥っ子を猫かわいがりしてたんでしょう。身内を会社に入れるってことを理解しているの?」
祥子はあきれた様に言った。
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