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それを聞いて、
「あっ、そうですよね。」
ホッとしたような顔をしてそう言った希は、
「私の家、父も母も漫画が好きで家には2人がそれぞれ集めた漫画が部屋1つ埋め尽くすくらいあるんです。だから、私も小さい子から漫画を読んでいたんです。最近の漫画から昔の漫画も含め多く読みました。」
と続けて言った。
それを聞き、
「今の漫画も昔の漫画も好きなことはわかった。でもそれが私を知ることとどうつながったんだい?」
と祥子は聞き返した。
それに対し、
「はい。実は私、『運命』の著者の有坂亜香(アリサカ・アカ)先生の大大大ファンなんです!」
希は力を込めた声で答えた。
その答えに、
「あぁ、なるほどね。有ちゃんのファンね。それでね。」
祥子は納得したように頷きながらそう言った。
そんな祥子の様子に、
「有坂先生のファンって事だけで私が津田さんを知ってる理由がわかったんですか?」
希は驚き、そう聞いた。
「あぁ、だいたいわかったよ。希さん、この前あった有坂亜香デビュー20周年記念イベントに当選したんだね。そのイベントで有ちゃんから私の事を話していいかと聞かれたんだよ。詳しいことを話さないという条件で許可したんだけどね。そこで知ったんだろう私の事を。」
祥子は希の驚き方がおもしろかったため、笑いながらそう答えた。
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