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それから約2時間後、
『お待たせしてすいません!終わりました!』
というメールが希から来たため、会社を出てすぐに合流した晴海と共に来ていたマンガ喫茶を出て希を迎えに編集社へと向かった。
「希さん、話はいい感じになったかな?」
向かいながらそう晴海が言うと、
「なってないと承知しないわよ。あれだけ説教したのに。」
と祥子が『そんなことありえない』という風に言った。
そんな祥子を見て、
(来る時よりもすごくすっきり顔してるから編集部の人めっちゃ怒られたんだろうな。まあ、仕方ないといえば仕方ないよなぁ。あんなに怒ったばあちゃん見たの久しぶりだったしな。)
と晴海が思っている間に、編集社の前に到着した。
到着すると、
「あそこへ行くのすごくヤダわ。」
祥子が顔をしかめ、編集社の入口を見て言った。
それに、
「確かに。何かすごい希さんが居心地悪そうにしてるよ。」
晴海も同意するように頷いた。
そんな会話をする2人の目線の先には、希はもちろんいるのだが、他にも土屋、三浦、高宮、その他にも数人いた。
「はぁ…行くのは嫌だけど、確かに希さんがかわいそうね。さっさと希さんだけ拾って帰りましょう。」
祥子がそう言うと、晴海は車を入口へと進めた。
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