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その祥子の言葉に、
「は、はい。本当に、色々と・・・ありがとうございました。」
希は祥子が『担当がついたのに自分が口を出すべきじゃないから』という思いから言った言葉をしっかりと理解し、それと同時に色々な想いがあふれ、涙を流しながら祥子に頭を下げて礼を言った。
そんな希に、
「いいえ。それにお礼を言うのは私もよ。希さんがきっかけで気になって事を解決できて私もすっきりしたの。本当に私を訪ねてきてくれてありがとう。」
祥子も礼を言った。
そして、
「そうだ言っておかないといけないことがあったわ。」
祥子は何か思い出したようにそう言った。
「??」
何を言っておかないといけないのか見当がつかない希は涙を拭きながら首を傾げた。
「希さんがうちの図書室に来た時に高宮がいると思うけど気にしないで。もし顔を合わせるのも嫌だって思うなら連絡をもらえればひっこめさせるから。まぁ、しばらくは姿をあらわさないと思うけど。」
祥子は何か楽しいことを考えているのか楽しそうに笑いながらそう言った。
「あぁ、やっぱり祥子さんが。社長さんに聞かれたんです。『津田に教育し直してもらおうと思うんだ』って。だから私良いと思うって言ったんです。」
祥子の言葉に希は会議室を出てすぐ会った社長と話をした時の事を思い出した。
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