『暗闇古書店』

・第１話 「その一言を求めて｣ 後編

それから約半年、

『期待の新人！立希（タチ・ノゾミ)！デビュー作掲載！』

という紹介と共に、『楽笑』に新人作家がデビューした。

その作家のデビュー作は大好評で、デビュー作後すぐに連載が始まり、その連載も大ヒットした。

それから瞬く間に人気作家へなったその作家は、

『デビューからすぐに連載が始まり、それが大ヒットし、順風満帆に漫画家人生を歩んできたわけですが、今どんなお気持ちですか？』

と聞かれるたびに、

『うれしい気持ちでいっぱいです。漫画家として人生を歩んでいくのが私の夢でしたから。でも私が今、こうして漫画家としてやっていけてるのは、色々な人の助けがあったからです。それと、ある人達との出会いですね。その人達は一般の方なので名前は言えませんが、その人達がいなかったら私はここにいません。』

と答えていた。
そして最後に、

『だからこそ、その人達への恩返しであり、私の作品を読んでくださっている読者の皆様へ感謝の気持ちを忘れず、作品を描いていきます。』

と締めくくるのが恒例となっていた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　H28.8.10　　　　　　　第１話　完結