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それから約40分ほどかけて荷物をすべておろし終えた。
おろし終えると、
「お手伝いありがとうございました。またのご利用お待ちしてます!失礼します!」
お兄さんはサインをもらい、元気にさわやかにそう言って帰って行った。
宅配のトラックが店の前からいなくなった後、
「すごい量ですね。」
最初に口を開いたのは高宮で、店の通路に積み重なった荷物を呆然を見ていた。
「俺もこんな量は初めて見ました。で、これは何なの祥子さん?」
晴海も今まで見たことない箱の数に高宮と同じように荷物を眺めていたが、祥子の方を向いてそう聞いた。
それに、
「私も予想はできてるけど、開けてみないとそれが当たっているかわからないわ。」
祥子はそう言って目の前にある箱のガムテープをはがした。
そして中身を見た祥子は、
「…やっぱりそうよね。」
悲しそうな笑みを浮かべてそう言った。
そんな祥子に、
『???』
祥子の言葉の意味がわからない晴海と高宮は困惑の表情を浮かべた。
そんな2人に、
「この本を知ってるかしら?」
祥子はそう言って箱から1冊、本を取り出して差し出した。
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