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そんな希に、
「そうだろう。」
祥子は満足そうにそう言ったあと、
「じゃあ、話を戻そうか。有ちゃんが私の話をしたのは知っているんだけど、ここの場所や私の名前は出していないとだろう。何があってここを教えてもらったんだい？」
と話を戻した。
それに持っていた飲み物を机に置き、希は話し始めた。
「はい、実は行ったイベントでフリータイムというものがあって有坂先生と直接話せる機会があったんです。」
その時の事を思い出し顔がほころぶ希。
が、
「私、そこで自分も漫画家を目指していて先生にとても憧れているんです。って伝えたんです。」
一変、暗い顔に変わりそう言った。
それを見て、
「有ちゃんとっても喜んでいただろう。」
顔を暗くした理由は聞かず、そう祥子は言った。
「はい、手を握ってくれて『本当に！うれしいわ！』ってすっごい笑顔で言ってくれました。私、とてもうれしくてうれしくて。でも、『応援してるわ。頑張って！』と言われた瞬間、泣いちゃったんです。」
希はその時の事を思い出しているのか涙ぐみながらそう言った。
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