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そんな高宮の様子に、
「あぁ、なるほどね。大丈夫よ、あんたに怒ってるわけじゃないから。」
祥子は苦笑を浮かべてそう言った。
それとほぼ同時に、
ガラガラ!
また店のドアが開く音が聞こえ、
「戻りました。」
飲み物を買って晴海が戻ってきた。
そして、
「…何?ばあちゃん、すごく怖いんだけど。」
祥子の姿を確認してすぐ、祥子から発せられる怒りのオーラに晴海も体を強張らせながらそう言った。
「そうね。それは自覚してるから大丈夫よ。それとさっきも言ったけどあんた達に怒ってるわけじゃないからそんなにびくびくしないで。」
祥子は自分が怒りのオーラを発していると自覚しており、高宮に言ったことを再度、晴海にも言った。
「それなら良いんだけどさ。何があったんだよ?」
晴海は自分たちに怒っているわけじゃないとわかり、強張った体の力を抜きながら祥子が怒っている理由を聞いた。
それに、
「話をしても良いけど作業が終わってからよ。」
祥子はそう答えて、山積みになっている箱へと視線を向けた。
が、
「・・・あら?箱がほとんどなくなってる。」
山積みだった箱が床にあと3箱くらいになっていた。
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