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晴海の疑問に、
「その姪っ子には娘がいるのよ。だから『達』なの。」
祥子がそう答え、
「なるほどねぇ。」
晴海がそう納得したように言った。
すると、
「あの人達本当にありえない人達だったわ。お坊さんのお経が終わって1人1人朝子さんの顔を見に言って焼香を上げて親族代表である姪っ子に挨拶に行ったら、すごく面倒くさそうな顔をして口だけで『今日はわざわざありがとうございます。』の一言よ。それにその後、チラリと後ろの列を見て『まだこんなにいるの』って感じの顔したの。開いた口がふさがらない状態だったわよ。それにまだあるのよ………。」
と勢いよく一気にしゃべる祥子。
その後も姪っ子の悪態の話、その姪っ子の子供はもっとひどかったという話に続き、祥子が口を止めたのは10分くらい話し続けた後だった。
そして口を止めた祥子は冷めたお茶を一気に飲み干し、
「ふぅ、少しはすっきりしたわ。」
と言った。
それを聞いて、
「すっきりしたならよかった。でも話を聞いているだけでも腹の立つ人達だね。」
晴海がそう言った。
そして、
「本当に。…石内先生はその姪っ子さんと仲は良かったんですか?」
久木がそう祥子に聞いた。
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