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「な、なんでっ…
「え?だって、ここにいる限り、必要ないでしょ?」
「!ぁ、やっ…やだ
露わになった上半身。
男はスゥと笑みを消したかと思えば、鋭いハサミの切っ先をオレの乳首に当てた。
「!?ひ…ッ
(き、切られちゃ…ぅッ…)
グリグリと切っ先を動かせば、柔らかい敏感な部分に鋭い痛み。
恐怖にジワジワと目元が熱くなってくのがわかる。
「…まだ何もしてないよ?」
「お、ねが…っ切らなぃ、で…っ」
「ふふ、じゃあ…何してくれる?」
そしてスッとソコからハサミを退かした"サトル"は、再びニッコリと。
「まだまだ今日は長いよ?」って、微笑んだ。
・
・
「クチ、開けて?」
「、ぇ…?」
「ちゃんと飲んでね?」
"サトル"はそう言って、嬉しそうにオレの目の前に白い錠剤を掲げた。
「、なにソレ…っ
「ぅん?気持ち良くなるクスリだよ?」
「や、やだ!!」
その返答に思わず顔を背けた。
勢い余って手に当たり、コロコロと足元に転がってった錠剤。
ゆっくりとした動作でクスリを拾った"サトル"は表情を変えることなく、「じゃあ、僕が飲ましてあげる」ってソレを自分の口に含み、オレの顎を思いきり掴んだ。
「!?んぐ…っ!!」
無理矢理に開かされた口は"サトル"によって塞がれた。
器用に舌を使い、中へと入れられる錠剤。
飲み込むまいとこっちも舌で押し出そうとすればガリ、と噛まれ痛みが走る。
咄嗟に引いた舌、そのスキに奥まで押し込まれ、反射的に喉を嚥下させた。
つっかえながらも喉に吸い込まれてったソレに思わず咳き込んで、それでもとうとう胃の中に収まってしまった事実に恐怖心が頭をもたげる。
「どのくらいで効くのかなぁ」
そしてボソリと呟き、正面にある椅子に再び"サトル"は腰掛けた。
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