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「こいつは進駐軍病院のリハビリ担当官に聞いた話だが、おれのような軍用義手を装着したやつはだいたい特殊部隊に移るそうだ」  ジョージはうなずいている。なにかがわかったようだが、タツオには不思議な話だった。 「それでなにをするんだ」  テルが肩をすくめた。 「暗殺だよ。ひそかに敵を殺すのが主任務の特殊部隊が進駐軍にはいくらもあるのさ」  意味がわからない。タツオは重ねて聞いた。 「その義手で?」 「そうだ。北の旧ソビエチカの特殊部隊に有名な暗殺者がいた。ウラジミール・キリレンコ。通り名は『握手好きなUK』。やつは200人を超える敵を握殺した」  クニが震えるような声でいう。 「アクサツってなんなんだよ。そんな言葉聞いたことないぞ」
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