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と、そうなると。 「すいません、それだとどれくらいかかりますか?」 アマオケの練習は、月2回。 それまでに仕上がればいい、と言う訳ではなく。一応練習なんかもしないといけない。 「そうですね、一週間あると助かりますが……。」 顎に指を当て、伏目がちに言葉を繋いだ。 それくらいなら大丈夫かな。そもそもこちらも毎日練習している訳ではない。 以前とはもう違う。 「ああ、代替が必要ですよね。良かったらここにある中から選んで下さい。」 そう言うと、ちょうど彼の真後ろにある棚を指した。 そこには数挺のバイオリンがぶら下がっていた。
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