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「K大テニスサークルさーん、お待たせしましたぁ。」 乾達のグループが呼ばれ、ガヤガヤとカウンターへと向かい手続きを始めた。 女子達の視線もそちらに向き、やっと何かに解放された気分になった。 「崎谷、お前カラオケ待つ?」 いや、と答えるより先に腕を引かれて店を脱出した。 「いいのかよ。」 「女子寄せの義務は果たしだろ。」 しれっと言ってのけた。 なんつーか、ちょっとかっこいいじゃないか。 「ウチで弾くか?」 大学で友達になったばかりで、まだお互いの家に行った事がない。 思わず見返した颯太に、「ウチ防音だから」と返してきた。
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