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「うーん、ちょっとよくはわからないなぁ。」
「そうですよね。」
楽器を受け取りながら、颯太もうなづく。
スマホのライトを点けて覗いてみるが、やっぱりよくわからない。
「明日にでも楽器屋に行ってみます。えっと、この辺だとどこかありますか?」
大学に入ってまだ2ヶ月。
地元ではない場所で知っているのは、大学とバイト先のレストラン、それからアマオケの練習場所であるこの公民館だけだ。
「この辺の楽器屋さん、キチンとバイオリンの修理できるところないよ~。」
横から明るくて高い声が掛けられた。
同じ第一バイオリンの中井さんだ。
いつもハキハキとして、オケの空気を明るくしてくれるムードメーカー。
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