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「ここにあるって事は、まだやってる?」
颯太もバイオリンをケースから出し、弾く準備をしながら問いかける。
ローテーブルにグラスと2Lのペットボトル、それからお菓子を並べていた乾がちょっと小首を傾げる。
そんな仕草もさすがイケメンといったところだ。
「弾いていると言えば弾いているし、弾いてないと言えば弾いてない。」
「なんだそりゃ。」
時間を確認すると、16時を回ったところだ。
1時間くらい弾かせて貰おう。
「悪いな、ちょっと弾かせてな。」
グラスからお茶を一口飲んで、乾に声をかける。
気にするな、と言うように彼は軽く手を振り、読書を始めた。
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