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時は色々な物を解決してくれるけど、僕の気持ちまで綺麗に何もなかった事にできるのだろうか?
降り続く雪をぼんやりと眺めながら、イヤホンから流れる切ないラブソングを、ガラにもなく自分に重ねてしまう。
こうして一緒に雪を見て、ワインを飲んで、抱き合って眠る。それらすべて、君がいいんだ。
君じゃなきゃダメなのに。
僕のワガママより、颯太の将来を優先して考えるべきだ。
例えそれが、別れに繋がるとしても。
鼻の奥がツンとして、出そうになった涙を堪える。
ーー少なくとも、今日1日は笑っていないとーー。
きっと颯太が心配するから。
そういえば、遅いな。
振り返った時、コンコンと窓をノックされた。
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