雪が綺麗と笑うのは君がいい

13/17
前へ
/340ページ
次へ
『開けて。』 急いで窓を開けると、寒ぃ~、と笑う颯太がいた。 「な、何やってるの?早く中に……。」 言い終わらない内に、颯太が有坂の手を握った。 「誕生日、おめでとう。」 スッと差し出された腕時計を見ると、ちょうど12時を回ったところだ。 ……あれ?そんな時計してたかな……。 「プレゼント。」 そう言ってリボンの巻かれた小さな箱を差し出された。 「ありがとう……。寒いから、とりあえず中に入って。」 「ダメ。まず、それを開けて。」 真面目な顔で言うから、大人しく言う通りにしとこう。 有坂はそっとリボンを解くと、丁寧に包装紙を剥いた。 「……腕時計……。」
/340ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1117人が本棚に入れています
本棚に追加